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ロゼワインはどうやって作る?赤と白は混ぜていない

ロゼワインは赤と白を混ぜて作る——実はこれ、誤解です。ピンク色の正体は黒ブドウの皮。直接圧搾法・混醸法・セニエ法という3つの作り方の違い、シャンパーニュだけに認められた例外、そして「ロゼ=甘い」という思い込みまで、やさしく解説します。

「ロゼって、赤ワインと白ワインを混ぜて作ってるんでしょ?」

よく聞く話ですが、これは誤解です。しかもロゼの作り方を知ると、売り場でのロゼ選びが一気にラクになります。ポイントは、色の濃さです。

赤と白を混ぜている、わけではない

まず、いちばん広まっている誤解から。

赤ワインと白ワインを混ぜてロゼを作る方法は、ヨーロッパでは原則として認められていません。 産地を名乗るワインでこれをやると、そもそもロゼワインとして売れないのです。

では、あのきれいなピンク色はどこから来るのでしょうか。

ピンク色の正体は、黒ブドウの「皮」

答えは、黒ブドウの皮です。

濃い紫色の黒ブドウの房と、ほとんど透明な果汁を入れたガラスの器

※画像はイメージです

意外に思われるかもしれませんが、ほとんどの黒ブドウは、果汁そのものはほとんど透明です。皮をむいて搾っただけなら、ほぼ無色の液体しか出てきません。

赤ワインがあの濃い色をしているのは、果汁と皮を長い時間いっしょに漬け込んでいるから。皮から色が移っているわけです。

そしてロゼは、その漬け込む時間を、うんと短くしたもの。ほんの数時間から長くても1日程度、皮と果汁を触れさせて、ピンク色がついたところで皮を取り除きます。

つまり、赤ワインとロゼワインの違いは、皮に触れさせる時間の長さ。作り方の道筋そのものは、実はよく似ています。

ロゼの作り方は、大きく3種類

淡いサーモンピンクから濃いピンクまで、色の濃さが違うロゼワインを注いだ3脚のグラス

※画像はイメージです

その「皮に触れさせ方」に、いくつかのやり方があります。

1. 直接圧搾法(ダイレクトプレス)

黒ブドウを潰して、すぐに搾ってしまう方法です。皮に触れる時間がいちばん短いので、色は淡いピンクに仕上がります。

味わいも軽やかで繊細。南フランス・プロヴァンスの、あの淡い色のロゼがこの代表です。いま売り場で見かけるロゼは、この製法のものが多い傾向にあります。

2. 混醸法(こんじょう)

黒ブドウと白ブドウを、最初から一緒に仕込む方法です。色も味わいも、ちょうど中間あたりに落ち着きます。

3つの中ではいちばん珍しい作り方ですが、伝統的にこの方法を守っている産地もあります。

3. セニエ法(血抜き)

これは少し変わっています。赤ワインを仕込んでいる途中で、果汁の一部だけを抜き取る方法です。

「セニエ(saignée)」はフランス語で「血抜き」の意味。抜き取った果汁がロゼになります。皮とそれなりの時間触れているので、色は濃いピンク、味わいも果実味がしっかりしたものになります。

面白いのは、残された方の赤ワインも濃くなること。果汁が減るぶん、皮の成分の比率が上がるからです。ロゼと赤、両方の品質を狙える作り方でもあります。

例外:シャンパーニュのロゼだけは「混ぜて」いい

ここまで「混ぜてはいけない」と書いてきましたが、例外があります

スパークリングワイン、とくにシャンパーニュのロゼは、白ワインに赤ワインを少量ブレンドして作る方法が認められています。

なぜ許されているのか。そのほうが、毎年おなじ色に仕上げやすいからです。泡のワインは製造の工程が複雑で、皮の漬け込みだけで狙った色を出すのは簡単ではありません。ブレンドなら、色を細かく調整できます。

「ロゼは混ぜて作らない。ただし泡は別」と覚えておけば十分です。

「ロゼ=甘い」も、実は誤解

もうひとつ、よくある思い込みが「ロゼは甘い」というもの。

いま売られているロゼは、辛口が主流です。

  • 辛口ロゼ:すっきりして料理に合わせやすい。よく冷やせば和食にも寄り添います
  • 甘口ロゼ:デザート寄り。ワインが苦手な人の、はじめの1本にも向きます

当ブログで紹介したアルパカ ロゼ(約600円)もピノピノ ロゼ・フリッツァンテ(1,097円)も、どちらもすっきりした辛口寄りでした。

迷ったら辛口から試すのがおすすめです。ラベルに DRY / SEC / SECCO と書いてあれば辛口のサインです。

色の濃さで選ぶと、失敗しない

作り方がわかると、売り場での選び方がシンプルになります

  • 淡いピンク → 軽やかで繊細。食前酒やサラダ、魚介に
  • 濃いピンク → 果実味しっかり。焼き鳥やお肉料理にも負けません

ボトル越しに色を見るだけで、だいたいの味わいの方向が読めます。ロゼは、見た目と中身がいちばん素直に一致するワインかもしれません。

よく冷えて結露したロゼのボトルとグラス、生ハムとオリーブを盛った白い皿

※画像はイメージです

ちなみにロゼは、しっかり冷やすのが基本です。適温は8〜10℃くらい。詳しくは「適温」で激変するワインもあわせてどうぞ。

まとめ

  • ロゼは赤と白を混ぜて作るのではない(ヨーロッパでは原則禁止)
  • ピンク色の正体は黒ブドウの皮。皮に触れる時間が長いほど色が濃くなる
  • 作り方は直接圧搾法・混醸法・セニエ法の3つ
  • 例外はシャンパーニュ。泡のロゼだけはブレンドが認められている
  • 「ロゼ=甘い」は誤解。いまは辛口が主流

次にロゼを手に取るとき、まず色を見てみてください。淡いか、濃いか。それだけで、その1本がどんな味なのか、だいたい想像がつくようになります🌸

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