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カザル・ダ・セアラは買い?700円のヴィーニョ・ヴェルデ

カクヤスで700円のポルトガル産白ワイン、カザル・ダ・セアラ ヴィーニョ・ヴェルデ ブランコを正直レビュー。ライムの皮と青リンゴ、アルコール10%の軽やかさ。スーパーの焼き秋刀魚を1分半でビストロ風ブルスケッタに変えるペアリングも紹介します。

栓を抜いた瞬間、微かにピチッと鳴りました。

カクヤスで700円。ポルトガルの白、カザル・ダ・セアラ ヴィーニョ・ヴェルデ ブランコです。結論から言うと、暑さが残る時期の夕方に開ける1本としては、この値段で文句なしでした。

カザル・ダ・セアラ ヴィーニョ・ヴェルデの基本情報(価格・どこで買える)

  • ワイン名:カザル・ダ・セアラ ヴィーニョ・ヴェルデ ブランコ NV
  • 生産者:カーヴェス・カンペロ
  • 産地:ポルトガル(ヴィーニョ・ヴェルデ DOC)
  • 品種:ロウレイロ、トラジャドゥーラ、アザル、アリント(アリント・デ・ブセラス)
  • タイプ:白・辛口(軽い微発泡)
  • アルコール:10%
  • 容量:750ml
  • 価格:700円(店舗・時期により変動)
  • 買えるお店:カクヤス

水色のすりガラス調のボトルに、青い刺繍のような模様。ラベルの下のほうに小さく「DESDE 1949」と入っています。1949年から続く造り手、という意味です。

実際に飲んだ感想(味・香り)

グラスに注ぐと、緑を帯びた淡い麦わら色

  • 香り:ライムの皮と青リンゴ。果汁ではなく、皮のほうの香りです
  • 味わい:舌の上でチリチリと触る程度の、ごく控えめな微発泡。酸はきれいでまっすぐ
  • 余韻:短く、すっきり。飲み疲れません

「微発泡」と聞くと泡がしっかり立つ姿を想像するかもしれませんが、このワインはそこまで賑やかではありません。グラスに注いでも泡はほとんど見えず、口に含んで初めて気づく程度です。この控えめさが、かえって食事を邪魔しません。

アルコールは10%ちょうど。一般的な白ワインより2〜3%低い数字です。一杯目から気楽に手が伸びるのは、この軽さのおかげだと思います。

理屈抜きに、暑い日の夕方にキンキンに冷やして開けたい白でした。

ブドウ品種は覚えなくていい

このワインには4種類のブドウが使われています。

ロウレイロ、トラジャドゥーラ、アザル、アリント。

正直、どれも初めて聞く名前だと思います。覚える必要はありません。 ヴィーニョ・ヴェルデは複数の品種を混ぜて造るのが当たり前の産地で、ボトルごとに配合も違います。「ヴィーニョ・ヴェルデ」という産地名さえ覚えておけば、だいたいこの方向の味に当たります。

ひとつだけ紹介するならロウレイロです。月桂樹(ローリエ)から来た名前と言われていて、華やかな香りを担当します。このワインのライムの皮のような香りも、おそらくこの品種の仕事です。

産地名がそのままワインの名前になっている、というつくりについてはワインのラベルはどこを見る?で詳しく書きました。

なぜアルコールが10%しかないのか

ヴィーニョ・ヴェルデは、ポルトガルの北の端にある産地です。大西洋に面していて、夏でも気温が上がりきりません。

ブドウは日照と気温で糖分を蓄えます。涼しい産地では糖分がほどほどのまま収穫期を迎えます。そしてその糖分が発酵でアルコールに変わるので、できあがるワインの度数も自然と低くなります。

つまりアルコール10%は、手を抜いた結果ではなく産地の気候がそのまま出た数字です。

では「弱い=薄い」のかというと、そんなことはありませんでした。きれいな酸とわずかな泡が味を引き締めているので、水っぽさは感じません。

なお、ヴィーニョ・ヴェルデのこのわずかな泡は、現在は瓶詰めのときに炭酸ガスをごく少量加えて仕上げるものが多いとされます。シャンパーニュのように瓶の中で二次発酵させたものとは、そもそも造りが違います。この違いについては泡の違いは?シャンパーニュ・カヴァ・プロセッコもどうぞ。

「ヴェルデ(緑)」はワインの色のことではない

ヴィーニョ・ヴェルデはポルトガル語で「緑のワイン」という意味です。

ただしこれは**色のことではありません。「若いうちに飲むワイン」**という意味です。実際、このワインも熟成させて育てるお酒ではありません。買ってきたらすぐ冷蔵庫に入れて、その週のうちに開けるのが正解です。

ラベルにヴィンテージ(収穫年)が書かれていないのも、そのためです。年を気にして飲むワインではない、ということです。

前回のガタオと比べてどうか

当ブログでは7月にボルゲス ガタオ ヴィーニョ・ヴェルデ(マルエツ・980円)を紹介しました。同じ産地の同じスタイルです。

飲み比べての印象は、方向はほぼ同じ。ガタオのほうが泡と柑橘がやや華やかで、カザル・ダ・セアラのほうが静かです。どちらが上というより、好みの差だと思います。

そのうえで、こちらは700円。280円の差はこの価格帯だと小さくありません。ヴィーニョ・ヴェルデを初めて試すなら、まずこちらで十分です。

おすすめのペアリング:焼き秋刀魚とすだちのブルスケッタ

合わせたのは、スーパーの惣菜コーナーの焼き秋刀魚の塩焼き。30%引きのシールが貼られたものです。

作業時間は1分半。火はバゲットを焼き直すときだけです。

材料(1人前・バゲット2枚)

  • 焼き秋刀魚の塩焼き(市販の惣菜)……約50g
  • 種抜きグリーンオリーブ……小さじ1(3〜4粒分)
  • すだち……果汁小さじ1/2+果皮1/4個分
  • エキストラバージンオリーブオイル……小さじ1
  • 岩塩・白胡椒……各ごく少々
  • バゲット(1cm厚)……2枚
  • ディル(またはイタリアンパセリ)……適量

作り方

  1. バゲット2枚をトースターで1分ほど焼き直し、表面をカリッとさせて皿に並べる
  2. 秋刀魚は骨と太い皮を外し、箸で粗くほぐす
  3. ボウルに秋刀魚、粗刻みにしたグリーンオリーブ、すだち果汁、オリーブオイル、岩塩、白胡椒を入れ、空気を含ませるようにサッと和える
  4. バゲットにこんもりとのせる
  5. 仕上げにすだちの皮をすりおろして散らし、ディルを添えて完成

ポイントは5番です。 すだちの皮は必ず最後にかけてください。3番の和える工程で一緒に混ぜてしまうと、香りが飛んで、この一皿のいちばんいいところが消えます。

なぜこの組み合わせが合うのか

1. 果汁ではなく「皮」どうしが重なる

このワインの香りは、ライムのでした。そして仕上げにかけるのは、すだちのです。

柑橘の香りは、果汁と果皮でまったく別物です。果汁は酸味、果皮は香りを担当します。ワイン側の香りが皮寄りなので、料理側も皮を立てると、同じ方向でぴたりと重なります。 すだち果汁だけで終わらせていたら、ここまではっきりつながりませんでした。

2. 青魚の生臭さが出ない

「青魚にワインを合わせると生臭くなる」という話を聞いたことがある方も多いと思います。

これは、ワインに含まれる鉄分が魚の脂と反応して、生臭い風味を生むと言われています。鉄分は一般に赤ワインのほうが多く含まれます。

その点、ヴィーニョ・ヴェルデはまったく逆の性格です。きれいな酸とわずかな泡が秋刀魚の脂を洗い流してくれるので、一口ごとに口の中がリセットされます。青魚に合わせる白としては、かなり相性のいいタイプです。

3. グリーンオリーブの青さがずれない

グリーンオリーブは、塩気と一緒に青い香りを持っています。このワインの青リンゴの方向と、すんなり並びます。黒オリーブだと少し重くなるので、ここは緑がいいです。

4. 軽さがちょうどいい

前菜一皿に、重い白は要りません。アルコール10%という軽さは、この一皿のサイズ感にちょうど釣り合っています。

こんな人におすすめ

  • 暑い日にキンキンに冷やしてゴクゴク飲める白を探している人
  • アルコールが強いお酒が苦手な人
  • 秋刀魚やいわしなど、青魚に合わせるワインを探している人
  • 1,000円以下で失敗しない白がほしい人
  • スーパーやコンビニの惣菜を、そのままワインのつまみにしたい人

まとめ

カザル・ダ・セアラ ヴィーニョ・ヴェルデは、カクヤスで700円のポルトガルの白。ライムの皮と青リンゴの香り、アルコール10%の軽やかさ、そして口に含んで初めて気づく程度の控えめな泡。

700円でこの爽やかさは、素直に買いです。

そして合わせるのは、スーパーの焼き秋刀魚で十分。すだちの皮をひとすりするだけで、惣菜がビストロの前菜になります。よく冷やして、ぜひ試してみてください。

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