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コノスル メルローは買い?カルメネールと飲み比べて正直レビュー

コノスル ビシクレタ・レゼルバ メルロー 2024を正直レビュー。1本あたり約900円。チリで長年メルローと取り違えられていたカルメネールと、同じシリーズで飲み比べました。評価は★3。牛メンチカツとウスターソースで立て直すペアリングも紹介します。

今回は少し変わった飲み比べになりました。

先日紹介したコノスル カルメネールは、チリで長いあいだメルローだと思われていたブドウでした。そして今回飲んだのが、その本家のメルローです。

同じ造り手、同じビシクレタシリーズ、同じ約900円。 取り違えられていた2つの品種を、これ以上ない条件で並べられることになりました。

結論から書くと、評価は**★3**です。

コノスル ビシクレタ メルローの基本情報(価格・どこで買える)

  • ワイン名:コノスル ビシクレタ・レゼルバ メルロー
  • 造り手:コノスル
  • 産地:チリ
  • 品種:メルロー
  • ヴィンテージ:2024
  • タイプ:赤・辛口
  • 価格:1本あたり約900円
  • 買った場所:インターネット

ビシクレタシリーズは品種ごとにラベルの色が違い、メルローは紫です。カルメネールはピンクでした。ボトルの肩には自転車の浮き彫りがあります。

当ブログでビシクレタを紹介するのは、これで6本目です。

実際に飲んだ感想(味・香り)

グラスに注ぐと、紫がかった若々しいルビー色。グラスの内側を、雫がゆっくり伝っていきます。

  • 香り:ブラックチェリーと、煮詰めた黒プラム。甘くジューシーな果実が素直に広がる
  • 味わい:入口は果実の甘み。渋みはシルキーで、とても飲みやすい
  • 余韻:短め。熱っぽさとわずかな甘だるさが舌に残る

入口は本当に親しみやすいです。赤ワインの渋みが苦手な方でも、最初のひと口は抵抗なく飲めると思います。

気になったところ

香りの奥から、アルコールのツンとした揮発感が出てきます。 人工的な甘いバニラと、青いハーブの香りが、果実とは別々に香ってきて、立体感がありません。

そして酸が穏やかすぎます。 中盤を引き締める骨格がないので、味が平板になります。飲み込んだあとに熱っぽさと甘だるさが舌に残り、2杯目から少し重たく感じました。

果実は甘やかなのに、アルコールが浮いて、酸が足りない。これが★3の理由です。

カルメネールと飲み比べてどうだったか

さて、本題の飲み比べです。

カルメネールメルロー
香りの個性青ピーマン、黒胡椒黒プラム、バニラ
口あたり個性が強め丸くてやわらかい
飲みやすさややクセありこちらが上
評価★3★3
気になった点酸不足、アルコールが浮く酸不足、アルコールが浮く

性格ははっきり違いました。 カルメネールは青ピーマンと黒胡椒の香りが前に出る、個性の強いワインでした。メルローはそれがなく、プラムの甘さとやわらかさが主役です。単純な飲みやすさで言えば、メルローのほうが上です。

ところが、つまずいた場所はまったく同じでした。酸が足りず、アルコールが浮く。

同じ造り手・同じシリーズ・同じ価格帯で、品種が違ってもここが共通していたのは、とても示唆的です。品種の個性より先に、この価格帯の造り方のほうが味を決めているのかもしれません。

3本続けて、同じ理由で★3でした

実はこれで、**★3が3本続き、理由がすべて「酸が足りない」**になりました。

この共通点については、そのワイン、薄いんじゃなくて「酸」が足りないのかもで詳しく書きました。果実味は1,000円前後でも十分に出る。でも酸の設計までは手が回らない。 そして、足りない酸は料理の側から足せます。

おすすめのペアリング:牛メンチカツのビストロ・デミグレイズ

合わせたのは、スーパーの惣菜コーナーの牛メンチカツです。作業時間は2分、火はトースターだけ。

材料(1人前)

  • 牛メンチカツ(市販のチルドまたは冷凍)……1個
  • 市販のデミグラスソース……大さじ1
  • ウスターソース……小さじ1/2
  • 赤ワイン……小さじ1/2(飲んでいるメルローをそのまま使えば十分です)
  • 粗挽き黒胡椒……少々
  • パルミジャーノ(または粉チーズ)……小さじ1
  • タイム……少々
  • エキストラバージンオリーブオイル……小さじ1/2

作り方

  1. メンチカツをトースターで1分半ほど温め直し、衣をカリッとさせる
  2. 十字に4等分して、丸い形のまま平皿に盛る
  3. 小さなカップでデミグラスソース、ウスターソース、赤ワイン、黒胡椒を混ぜ、カツのまわりにスプーンで流す
  4. パルミジャーノを削ってのせ、タイムを添え、オリーブオイルを少したらして完成

なぜこの組み合わせが合うのか

1. ウスターソースが、足りない酸を持ち込む

いちばん大きな仕事をしているのは、ウスターソースです。

ウスターソースには酢が入っています。つまり、このワインに足りなかった酸を、ソースの側から持ち込めるのです。黒胡椒のぴりっとした刺激も合わさって、ぼやけていた輪郭がきゅっと締まります。

基礎のき#10の早見表では「重い赤にはバルサミコ酢」と書きましたが、ウスターソースも立派な酸の出どころです。冷蔵庫にある確率はこちらのほうが高いと思います。

2. 牛の脂が、アルコールの角を包む

メンチカツの衣の香ばしさと、牛挽肉の脂。これがアルコールのツンとした角をまろやかに包んでくれます。単体で気になっていた熱っぽさは、ここでほとんど消えました。

3. タイムが、浮いていたハーブの香りに居場所をつくる

このワインは、青いハーブの香りが果実から浮いていました。

皿の上に本物のハーブがあると、その浮いていた香りに居場所ができます。 異物だったものが、料理とつながる香りに変わるのです。カルメネールのときにピーマンの肉詰めを合わせたのと、同じ仕組みです。

タイムの清涼感は、重たくなりがちな後味もすっと流してくれます。

4. 重さが釣り合っている

デミグラスの濃さと、メルローの果実の厚み。どちらかが勝つことはありません。ペアリングの3原則でいう「重さを合わせる」がきちんと効いています。

⭐️3のワインが、この皿の隣では⭐️4になります。

こんな人におすすめ

  • 渋みの強い赤ワインが苦手な人
  • カルメネールとメルローの違いを知りたい人
  • 揚げものや肉の惣菜に合わせる赤を探している人
  • ビシクレタシリーズを順番に試している人

逆に、ワインだけをゆっくり味わいたい日には向きません。 料理と一緒に飲むためのワインです。

まとめ

コノスル ビシクレタ メルローは、1本あたり約900円のチリの赤。ブラックチェリーと黒プラムの甘い果実、シルキーな渋みで入口は飲みやすいものの、酸が足りずアルコールが浮くため、単体では★3でした。

かつて取り違えられていたカルメネールと比べると、性格ははっきり違うのに、つまずいた場所は同じ。この価格帯のワインの共通点が、よく見える飲み比べになりました。

そして、ウスターソースひとさじで、このワインは立て直せます。 冷蔵庫のウスターを思い出してみてください。

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